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りこめも

おちび(5才)の子育て記録。その他雑記。

【先天性心疾患】胎児の心臓に異常が見つかった時のこと②(大学病院で検査・セカンドオピニオン)

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通っていた病院で心臓の異常を指摘されてから1週間後、

紹介状を持って大学病院を受診しました。

このとき妊娠9ヶ月になっていました。

 

 

↓この記事の続きです。

rikomemo.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

心臓の部屋が4つない

大学病院にて、はじめは産婦人科医により30分ほど心臓以外のエコー、やはり心臓以外の異常は見当たらないとのことでした。

次に小児科医2名により1時間ほど心臓のエコー検査。素人が見ても前の病院より明らかに鮮明な機械でした。

 

そして出された診断名は「三尖弁閉鎖症(Ⅱa型)」「肺動脈閉鎖症」

詳しく図を書いて説明してくれました。

 

・本来4つに分かれている心臓の部屋が3つしかない

・正確に言うと左右の心室の境目がほとんどなく、大きな1部屋になっている

・さらに右房と右室を繋ぐ三尖弁が閉鎖している

・右室から肺へ流れる肺動脈も閉鎖している

 

・今は母体から酸素が供給されているので問題ないが、生後肺呼吸になると胎児循環である『動脈管』が2~3日で自然に閉じる

・この動脈管を閉じさせないために、生後すぐ点滴による治療を開始する

 

・おなじく胎児循環の心房間交通である『卵円孔』も少し狭いように見える

・狭い場合はバルーンで広げるカテーテル治療を生後早期にするかもしれない

 

・その後段階的な手術を3回する

 

・出産は予定日2週間前に計画的に行う

 

とのことでした。

少しの希望を持って話を聞きに行きましたが、普通じゃないことがよく分かりました。

もう涙は出ませんでした。

 

 

この大学病院の小児内科医の先生は説明も分かり易く、

信頼できそうな先生だったので少し心苦しい気持ちもありましたが、

 

外科手術の件数が多い病院で治療を受けさせたいと思っていたので、

この段階でセカンドオピニオンを受けたいと思っていると相談し、

紹介状を書いてもらいました。

 

 

先生は自信があるようで

「診断は変わらないと思いますがいいですよ。」

と紹介状を書いてくださいました。

 

 

最初から診てもらいたい病院への紹介状を書いてもらえればよかったですが、

元々通っていた病院の先生へ相談すると、まずこの大学病院に行ってください。

もし転院したくて紹介状を書いてもらえなかったら、

また私のところに来て。

と言ってくださったので、

このような流れになりました。

 

セカンドオピニオン

そして1週間後、セカンドオピニオンの病院へ行きました。

まずは産婦人科医によるエコーを30分ほど。

次に小児科によるエコーは5、6名の医師により1時間程度行われました。

そして診断名は「単心室症(右室型)」「両大血管右室起始症」「肺動脈閉鎖症」でした。 

 

診断名は異なりますが、今後の治療の流れは同様とのことです。

診断名は産まれてから変わることもよくあるので、あくまで今の段階ということのようです。

出産は予定日2週間前に管理入院 をして自然な陣痛を待つとのことでした。

 

 

手術について

目指す手術は単心室循環である「フォンタン手術」になるようです。

通常の血液の流れは下記のとおりですが、

 全身(酸素が薄くなった血液) →「右房」→「右室」→ 肺動脈を通って肺へ

 肺(酸素がたっぷりの血液) →「左房」→「左室」→ 大動脈を通って全身へ

フォンタン手術では使える心室が1つのため、

全身へ流す血液のポンプとして使い、肺へ流すポンプはないので、

全身を巡った血液は直接肺へ流す手術になります。(心室を経由しない)

 

フォンタン循環(この子の場合)

※左室がほぼない

 

全身(酸素が薄くなった血液)→ 肺

 

肺(酸素がたっぷりの血液) → 「左房」→「右室」→ 大動脈を通って全身へ

 

  

フォンタン手術は3段階の手術が必要になります。

①シャント手術

<生後1か月以内>胎児循環である動脈管に代わる「人工血管」で大動脈と肺動脈をバイパスする手術

②グレン手術

 <生後6か月~1年以内>フォンタン手術に向け上大静脈を肺動脈へ繋げる手術(下半身の静脈血はそのまま)

③フォンタン手術

 <生後2年以内>下大静脈と肺動脈を人工血管でバイパスする手術

 

 

これからのこと

出産はセカンドオピニオンを受けた病院に決めました。

決め手は先天性心疾患に強い病院であること、手術件数が多いことです。

この子の場合、先天性の心臓疾患を持っているからといって普通の赤ちゃんと出産が変わることはありません。陣痛を待って、自然分娩を目指します。

産まれてすぐ治療開始できるようにするため、38週から管理入院することになりました。 

陣痛を病院で迎えられるので、安心です。(それまで順調でありますように)

 

 

胎児エコーでこのような診断が出ましたが、悲観することない(生まれる前に見つけてもらえてよかった)と思っています。

もちろん、先天性の異常あるなんて今でも信じられないし、受け入れたつもりですが、涙が出ることもまだあります。

 

 

でも見つけてもらえなかったら、もっと大変なことになっていました。

今知れたからこそ、万全の体制で迎えたいと思います。

 

赤ちゃんは胎盤から酸素を取り入れているので、お腹の中にいる限り苦しいこともなく、すくすく育っています。

産まれても、手術をすれば生きることができる病気です。

 

 

生まれる前から心配は尽きませんが、いつかこんな時もあったねと笑える日が来ることを夢見て、

病気と我が子と向き合っていきたいと思います。

 

 

↓ 病院の選び方について私が考えたこと

rikomemo.hatenablog.com

 

 

#胎児エコー #先天性心疾患 #三尖弁閉鎖症 #両大血管右室起始症 #単心室症 #肺動脈閉鎖症