フォンタン手術後1年 カテーテル検査
カテーテル検査スケジュール
フォンタン手術後1年、術後評価カテーテル検査が2泊3日の入院で実施されました。
1日目:採血、心電図、レントゲン、CT、エコー
1日目は恒例の立て続けに検査。
最初はレントゲン。
服を脱がして、外で待つことを説明。
写真撮るだけだからね。ごろんして待っててね。
と言い、外に出るも泣き声が聞こえない。(珍しい。というか初めて?!)
ドアを開けるとケロッとした顔で横になってました。
すごい。初めて泣かなかった。えらい!
続けて心電図も全く泣かず。
いよいよ採血&点滴のルート取り。
いつもの処置室で電車の動画を見ながらチャレンジ。
……泣き声がいつになっても聞こえない。
まさか泣いてない?!
そのまさかでした。大汗をかいていたはものの、涙は見せず。
まだ2才3ヶ月。嫌なものは嫌だし、言葉の理解は進んでいるものの、同学年の子に比べるとまだまだ単語がメイン。2語文、たまに3語文も喋るけど、思いを言葉にするのは苦手。
そんないつもボクサーの目みたいに泣き腫らしてたおちびが泣かなかった……
(久しぶりの看護師さんにも病棟を散策してるだけで、泣かなくなりましたね〜。赤ちゃんの頃はすごい泣いてましたよね!と言われるほど、おちびはいつでもどこでも泣き叫んでたので本当にびっくり。)
すごいよ…えらすぎるよ…
病院慣れしてるし、白衣の先生も全く恐れないおちびだけど、採血で涙を流さなかったことは今までなかった。
よくがんばったし、本当にえらい。
ねないこだれだ
そんなこんなでここまで涙を見せずに頑張っていよいよCT。
前回は造影剤が点滴のルートから漏れて、腕がぱんぱんに腫れ上がり、水膨れもでき、肝心のCTも取れないという散々な結果だったので、(今でも後が残っている)看護師さんと病棟主治医にも説明。
漏れがないことをよく確認してほしいと伝えました。
エスクレという座薬をお尻から注入、眠って検査する予定が眠らず、点滴から眠くなるお薬を追加しましたが眠らず…
CT中に寝るかな?と思ったが、眠らず…
戻ってきたら酔っ払い状態…!
「ママ?うふふ、パパ?うふふ、しぇんしぇー?(先生)うふふ」と言う具合…
ニヤニヤヘラヘラしてて可愛かった。笑
しかし首がぐらんぐらんで立つことも座ることもままない状態。そのままエコー。
ずっと何か喋ってる。笑
「しぇんしぇー、しぇんしぇー、うふふ」と言いながら、先生の足をつんつんしたり。笑
泣かないでくれたおかげでいつものカテ初日より、だいぶ楽に感じた気がする。
歩けるようになってまた別の大変さはあるけれど、泣き喚く子をなだめるのはとても体力を使うからね。助かりました…。
2日目:カテーテル検査
○3時 食事止め(検査6時間前)
○6時 水分止め(検査3時間前)、(寝ながら薬と水を飲ます)
○8時 起床
○8時55分 カテーテル検査室へ
○10時30分 病室へ戻る
○12時40分 麻酔から目覚める
○16時20分 脚の固定が外れる
○16時30分 主治医からのお話
今回は朝一番で、起床が遅かったこともあり、食事止め、水分止めはなんとかなった。
すぐに「ちゃちゃ、ください!」と言うので、親も水分と食事は隠して一緒に我慢。なんとか凌ぎました。
起きてすぐだったため、エスクレはほぼ効かず、「ママだっこ、ママいいー」と泣き叫んで移動ベッドから飛び降りそうな勢いだったので、看護師さんに抱っこされ検査室へ運ばれました。
両親は病室で待機。
1時間半ほどで無事戻りました。
今回は右脚のつけねからカテーテルをいれました。
目覚めてからの拘束は4時間。
脚に固定がついているのに、ベッド上でいきなり立つ勢い…
麻酔に強いみたいで、錯乱した様子もなく、早く動きたくてたまらないよう……
ベビーカーで病棟を徘徊したり、お菓子を食べたりしてなんとかやり過ごしました。
検査結果
良好なフォンタン循環と言える
○酸素飽和度→95.4%
○右室機能(収縮、拡張)→良好
○三尖弁逆流→なし
○大動脈弁逆流→なし
○大動脈弁下狭窄、圧差→なし
○動脈側副血管→問題なし
○静脈側副血管→なし
○上下肺動脈(グレン、フォンタン)→血流スムーズ、左右とも狭窄なし
懸念点
○中心静脈圧(肺動脈圧)→平均14(やや高い)
○三尖弁に筋肉がついて分厚くなっている
spo2 は一時期97,98くらいまで上がったが今回の入院中は94,95くらいだった。
この値で安定したのかな。
フォンタン後の長期的な心配は
○心不全(心機能の低下、弁逆流、弁下狭窄)
○不正脈
○肝障害(鬱血)
○蛋白漏出性胃腸症
現段階ではいずれの兆候も見られないとのこと。
まだ術後1年。
この先どうなるかは誰にも分からない。
けれど、両大血管右室起始、そして肺動脈閉鎖、僧帽弁閉鎖、左室低形成、心室逆位という複雑心奇形に生まれながら、7回の入院、3回の手術に耐え、良好なフォンタン循環と言ってもらえた。
あの時、手術件数の多い病院へセカンドオピニオンへ行き、転院した選択は間違ってなかったと思う。
主治医と執刀医に会えて、治療してもらえて本当にラッキーだった。
これにて「おちびの心臓病との闘い〜赤ちゃん編〜」は無事終了かな。
みんな本当によく頑張ったね。(もちろん1番頑張ったのはおちび)
ママもずっと付き添い入院をしていたけど、パパも仕事を調整して休んでくれて、毎日必ず朝から晩まで面会に来ていたんだよ。
みんな必死だったんだよ。
とにかく元気になってくれてありがとう。
いつもにこにこ可愛い笑顔でいてくれてありがとう。
看護師さん達に赤ちゃんの頃から可愛かったけど、相変わらず可愛いね!イケメンになったね!
なんて言われてママは嬉しかったよ。
今までは言葉もままならない赤ちゃんだったから、パパとママが病院を決めて、恐ろしい言葉が並んだたくさんの書類にサインをしてきたけれど、
これからおちびは自分を認識し、自分が心臓病であることを知り、この個性的な心臓と共に生きていくことになる。
時には普通じゃないことを、毎日薬を飲まなきゃいけないことを、嫌になることもあるかも知れない。
次のカテーテル検査入院は小学校入学前。
3年後くらいかな。
それまで、その後もどうか少しでも長く、穏やかな時間を過ごせますように。
元気に伸び伸びすくすくと成長しますように…